花門ブログ

渋谷区渋谷、花門ビルにある株式会社プロリーチ代表越川のブログです

【No.35】

35本目

 

今回はテルマー湯。新宿にあります。

 

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テルマー湯は、吉本興業の本社の真向かいに位置しており、立ち並ぶ雑居ビルや靖国通りの喧騒からは想像できないような、落ち着きのある白とクリーム色を基調としたエントランスが受付になっています。普段高級感とは無縁のリーズナブル・ライフを送っている僕は、若干の緊張感を覚えます。
 

浴室はその高級感の割には少しこじんまりとした印象を与えるが、そこには二種類のサウナに複数種の温泉にジャグジーもあるため、充実度は高い。


そして、問題のサウナは。


サウナ室に入った瞬間に思った、「すごい所に来てしまったぞ」と。90度に設定されているというテルマー湯のサウナは、普段70度後半のサウナを利用している僕には、そう感じざるを得なかった。

初めてテルマー湯に行った頃の自分はまだまだビギナーの身。その熱に身が怯んだ私は、来店時は最上段(体感温度が一番高い)を陣取る気分でいたが、それを諦め、せめてもの気持ちで上から二番目の段に腰掛けた。


サウナ室はテレビ付き。音量はやや大きめだが、時間の経過から熱でそんなことも気にしていられなくなる。サウナ好きの中には、室内にテレビは要らない、という人もいる。


ぼんやりそのテレビを眺めながら、日頃とは比べ物にはならないほどの暑さに耐えること、約十分。サウナ室を出て斜め右に水風呂の存在を認め、歩みを進める。少々歩くものの、体を包む熱気は絶え間ない。まるでスーパーサイヤ人になったかのようです。

 

そしていざ水風呂へ。冷たさは心地よく、水深は身長175センチの私が座ると顎まで届きそうな深さ。水温も普段通っていた施設より低めな印象を受けたが、サウナとのコントラストもあり、非常に心地よい。その心地よさで、うっかりすると長風呂しそうだったので、水風呂から見える電波時計で1分半を目安に上がり、サウナ室の真横にある一人がけベンチに腰掛ける。


「はっ」と息が漏れた。そう、この感じだった。


研ぎ澄まされていく感覚。聞こえる音は、周りにある温泉の水音が浴室に反響していく音と、その奥でうっすら聞こえるヒーリング・ミュージック。究極の癒し状態の訪れに、頭をこの上ない多幸感が支配する。あまりの気持ちよさに自分の体が溶けていってしまうのではないか、という考えにすら至る。

 

まじでこの時は、千と千尋の風呂場にきた神様がよぎった。

 

「よきかな」との言葉を残し、消えていった神様を。

画像3

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